今日のIR、明日の株価|2026年10月13日 答え合わせ編
10月9日に通期業績予想の上方修正と増配を発表した古野電気(6814)。
3連休明けの10月13日、株価は8,060円、前営業日比+1.64%で取引を終えました。
J-SCFIの予想は「上昇・+1〜5%」。方向も想定レンジも的中しました。
ところが、朝には一時+9%を超える上昇を記録しています。
好材料で大きく買われたのに、なぜ朝の勢いは続かなかったのでしょうか?
🎯 結果は+1.64%。予想はレンジ内
まずは、10月9日に公開した予想と実際の結果を比較します。
| 比較項目 | J-SCFI予想・実績 |
|---|---|
| 基準終値(10月9日) | 7,930円 |
| 予想方向 | 上昇 |
| 想定騰落率 | +1〜5% |
| 中心予想 | +3%(約8,168円) |
| 実際の終値(10月13日) | 8,060円(+1.64%) |
判定は「方向的中・レンジ内」です。
中心予想との差は−1.36ポイント。株価では約108円下回りました。
ただし、終値だけでは分からない大きな動きがありました。
📈 寄り付き直後の9分間に何が起きた?

10月13日の株価を確認してみましょう。
| 項目 | 株価・出来高 |
|---|---|
| 始値(9:09) | 8,500円 |
| 高値(9:09) | 8,680円 |
| 安値(9:18) | 7,990円 |
| 終値(15:30) | 8,060円 |
| 出来高 | 1,110,800株 |
前営業日の終値7,930円に対して、始値は+7.19%。
さらに高値8,680円では、+9.46%まで上昇しました。
しかし、9時18分には7,990円まで下落しています。
高値から安値まで690円。わずか9分間で約8%の値幅が生じたことになります。
その後、終値は8,060円。前営業日比ではプラスを維持しましたが、朝の高値からは620円下回りました。
出来高も前営業日の約44万株から、約111万株へ増加しています。
つまり、決算発表を受けて活発な売買が行われた一方、高い株価を維持するほど買いが続かなかった一日でした。
🌏 日経平均は大幅安。古野電気は逆行高
10月13日の東京市場は、全体として一方向に動いたわけではありません。
日経平均は1,253.40円安と大幅に下落しました。
一方、TOPIXは小幅高でした。
古野電気が属する東証33業種の「電気機器」は−2.46%。
そのなかで古野電気は+1.64%でした。
市場全体や同業種が弱い場面でも、古野電気は個別の買い材料が評価された可能性があります。
ただし、これだけでは朝の急騰と急落の理由までは分かりません。
🔍 好材料なのに、なぜ朝の勢いが続かなかった?
10月9日の発表内容を振り返ると、古野電気は通期経常利益予想を170億円から220億円へ引き上げ、年間配当も50円増額しました。
業績面では明確な好材料です。
それでも、朝の株価は激しく動きました。
考えられるポイントは2つあります。
① 好材料への期待が、寄り付き直後に集中した可能性
古野電気は10月6日にも上期業績予想を上方修正しています。
その翌日、10月7日の株価は一時8,600円まで上昇しましたが、10月9日の終値は7,930円まで下がっていました。
今回の決算発表によって、再び買いが集まった可能性があります。
実際に、10月13日の始値は8,500円、高値は8,680円でした。
② 8,600円前後では、売りも増えた可能性
10月7日の高値8,600円と、今回の高値8,680円。
近い価格帯で上昇が止まったことは注目できます。
以前の高値付近で売りたいと考える投資家がいた可能性や、急上昇後に利益を確定する売りが出た可能性はあります。
また、当日は日経平均が大きく下落しており、買いを続けにくい環境だったとも考えられます。
ただし、実際に誰が、なぜ売ったのかは確認できません。
今回の値動きから分かるのは、好材料があっても、買いと売りのバランスによって株価は短時間で大きく変わるということです。
📝 J-SCFI予想と読者投票の答え合わせ
J-SCFIは、通期上方修正と増配に加え、決算前に株価が下がっていたことを重視しました。
中心予想は+3%、想定レンジは+1〜5%。
結果は+1.64%で、終値ベースの方向とレンジは的中しました。
ただし、朝には予想レンジの上限を超える+9.46%まで上昇しています。
終値の予想は当たりましたが、寄り付き直後の大きな値幅までは十分に捉えられていませんでした。
読者投票の結果も見てみましょう。
| 予想した値動き | 投票結果 |
|---|---|
| 大きく上昇(+5%超) | 1票(50%) |
| 上昇(+1〜5%) | 1票(50%) |
| 横ばい・下落 | 0票 |
投票総数は2票。どちらも上昇予想でした。
実際の終値は+1.64%なので、「上昇(+1〜5%)」の予想が一致しました。
一方、「大きく上昇」の予想も、朝の高値では実現しています。
ただし、投票の判定は終値です。高値が+5%を超えたからといって、終値予想が的中したことにはなりません。
投票数はまだ少ないため、今回は読者の予想を紹介するにとどめます。
📚 今日の相場から学べること
今回の古野電気から学べるのは、「良い決算」と「株価が上がり続けること」は、必ずしも同じではないということです。
10月9日の上方修正と増配は、企業の業績を考えるうえで好材料でした。
実際に、10月13日の株価は朝から大きく上昇し、一時+9.46%まで買われました。
ところが、そのわずか9分後には、株価は高値から690円も下がっています。
決算の内容は変わっていないのに、株価に対する買い手と売り手の判断は短時間で変化したのです。
ここに、決算発表後の株価を考える大切なポイントがあります。
例えば、7,930円なら買いたいと思っていた人でも、8,680円まで上がれば「今から買うには高いかもしれない」と考える可能性があります。
反対に、以前から株を持っていた人にとっては、「ここで売ろう」と判断する価格になるかもしれません。
もちろん、実際に誰がどのような理由で売買したかは分かりません。
それでも、同じ好材料でも、株価がいくらまで上がったかによって、市場の反応は変わり得ることが見えてきます。
次に好決算のニュースを見たときは、ぜひ一つだけ問いかけてみてください。
「良いニュースなのは分かった。でも、その期待は今の株価にどこまで織り込まれているのだろう?」
この疑問を持つことが、ニュースの良し悪しだけで株価を判断しないための、大切な第一歩になります。
前回の予想編はこちら
参考資料
- 古野電気の2026年10月9日公表IR・決算関連資料
- 古野電気(6814)の2026年10月13日株価・出来高
- 2026年10月13日の市場・業種別データ
- J-SCFI読者投票結果(2票)
※本記事は投資判断を推奨するものではありません。株式投資には価格変動リスクがあります。最終的な投資判断はご自身でお願いいたします。

