J-SCFIと一緒に今日の相場をやさしく振り返ろう
🌷 このブログについて
この夕方ブログでは、朝の時点で「今日はどこを観察しよう?」と考えていた日本株を、大引け後の確定データでもう一度振り返ります。
ニュースと株価のつながりを一緒に確かめながら、投資初心者の方でも、一日ずつ市場を見る力を身につけていけることを目指しています。
🌆 今日の日本株はこんな一日でした
前場の日経平均は、前日までの急ピッチな上昇の反動もあり、500円ほど安い水準で軟調に推移しました。
後場も利益確定売りに押され、終値は前日比648円27銭安の7万0035円71銭。途中では7万円を割り込む場面もあり、前日とは対照的に、引けにかけて慎重さが残る一日となりました。
📊 今日の市場結果

| 項目 | 詳細結果 |
|---|---|
| 日経平均株価 | -0.92% |
| 値上がり銘柄数 | 1,050銘柄(34.4%) |
| 値下がり銘柄数 | 1,792銘柄(58.7%) |
| 変わらず銘柄数 | 210銘柄(6.9%) |
| 売買代金 | 7.88兆円(やや低調な取引エネルギー) |
| ドル円(日中推移) | 158.21円 → 158.20円(やや円高方向) |
日経平均は-0.92%、TOPIXも-0.70%となり、値下がり銘柄は全体の58.7%を占めました。
市場規模別でも、大型株-0.81%、中型株-0.45%、小型株-0.56%とすべて下落。値上がり比率は中型株が45.4%と相対的に高かったものの、市場全体としては一部の主力株だけではなく、幅広く慎重な動きが見られた一日でした。
🔎 今日の「数字だけでは見えないポイント」
「日経平均は-0.92%。では、今日は一部の主力株だけが指数を大きく押し下げたのでしょうか?」
日経平均の寄与度を見ると、東京エレクトロンが-154.23円、アドバンテストが-120.82円と、半導体関連の主力株が指数を大きく押し下げました。
ただ、それだけではありません。値下がり銘柄は全体の58.7%を占め、大型・中型・小型株もすべて下落しています。
つまり今日は、日経平均には一部の値がさ株による大きな下押しがあった一方、弱さそのものも市場の広い範囲に及んでいたと整理できます。
さらに日経平均の終値位置は2.4%。日中の安値にかなり近いところで取引を終えており、「指数を誰が下げたか」と「市場全体にどこまで慎重さが広がったか」の両方を見ることが大切な一日でした。
🌤 朝のJ-SCFIを振り返ろう
朝のJ-SCFIは、相場のお天気を「にわか雨にご注意」、行動指標を【 慎重観察 】としてスタートしました。
本日の総合評価は55点でした。
| 朝の観察 | 夕方の結果 |
|---|---|
| 追い風:情報通信・サービスその他 | 5位(-0.01%) |
| 中立:運輸・物流 | 8位(-0.18%) |
| 慎重:医薬品 | 6位(-0.02%) |
今日は17セクターのうちプラスだったのは4セクターだけ。そのなかで、朝に追い風として見ていた情報・通信・サービスその他は-0.01%とほぼ横ばいでしたが、TOPIXとの差では+0.69ptとなりました。
一方、慎重としていた医薬品も-0.02%で6位。40銘柄中14銘柄が上昇しており、前日のような広い上昇は続きませんでした。
朝の3セクター平均は-0.07%。市場全体が下落するなか、朝に見ていた3セクターはいずれもTOPIXより下落幅を抑えましたが、その内部の広がりには違いがあった一日です。
☀️ 朝のJ-SCFIもあわせて読む
朝の記事では、米国市場や為替などを確認しながら、「今日はどこを観察するのか」を整理しています。
朝に考えたことと夕方の結果をセットで読むことで、想定に近かった部分だけでなく、違った部分からも相場を見る力を少しずつ身につけていけます。
🔰 はじめての方へ|J-SCFIのセクター順位とは?
J-SCFIではTOPIX17をベースに、朝の時点で「今日はどの業種を、どのように観察しておくか」を整理しています。
この順位は未来の株価を保証したり、「順位が高い業種は必ず上がる」と示したりするものではありません。
市場平均との差や、業種の中でどのくらい多くの銘柄が動いているか、最近の値動き、市場環境などを参考に、その日の観察の優先順位を整理するための学習材料として使っています。
🌱 今日強かった業界・慎重だった業界

| 今日順位 | セクター | 今日の騰落率 | 予想順位 | 予想スコア |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 電力・ガス | +0.59% | 12位 | -0.234 |
| 2位 | 食品 | +0.22% | 13位 | -0.300 |
| 3位 | 不動産 | +0.14% | 9位 | -0.139 |
| 4位 | 建設・資材 | +0.05% | 3位 | +0.223 |
| 5位 | 情報・通信・サービスその他 | -0.01% | 1位 | +0.814 |
| 6位 | 医薬品 | -0.02% | 14位 | -0.321 |
| 7位 | 素材・化学 | -0.16% | 8位 | -0.040 |
| 8位 | 運輸・物流 | -0.18% | 2位 | +0.272 |
| 9位 | 小売 | -0.19% | 10位 | -0.168 |
| 10位 | 自動車・輸送機 | -0.28% | 6位 | +0.148 |
今日は、1位の電力・ガスと2位の食品を比べると、「順位だけでは分からない強さ」が見えてきます。
電力・ガスは+0.59%でTOPIXを1.29pt上回りました。ただし、26銘柄中値上がりは11銘柄で、上昇比率は42%。つまり、セクター指数は1位でも「ほとんどの銘柄が上がった」という状態ではありません。
一方、食品は+0.22%と上昇率では2位ですが、131銘柄中58銘柄が上昇し、上昇比率は市場平均を9.8pt上回りました。セクター温度も44で今日の17セクター中もっとも高くなっています。
つまり今日は、指数として最も上昇したのは電力・ガス、一方で銘柄への上昇の広がりが最も確認できたのは食品という違いがありました。
「1位だから業界全体が強い」と考えず、何銘柄まで動いていたのかを見ると、セクターの中身をもう一段深く理解できます。
なお、銀行、金融(除く銀行)、商社・卸売はJ-SCFIでは長期監視セクターとして扱っているため、短期予測の成否には含めず、長期的な資金の動きを見る参考材料としています。
🔍 朝の観察銘柄はどう動いた?
| コード | 銘柄名 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 騰落率 | 日経平均差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7282 | 豊田合成 | ¥1,065 | ¥1,080.5 | ¥1,060 | ¥1,074 | +0.28% | +1.20% |
| 8714 | 池田泉州ホールディングス | ¥1,173 | ¥1,180 | ¥1,140 | ¥1,143 | -2.30% | -1.38% |
| 7716 | ナカニシ | ¥1,540 | ¥1,545 | ¥1,503 | ¥1,511 | -1.75% | -0.83% |
| 観察銘柄平均 | ― | ― | ― | ― | ― | -1.26% | -0.34% |
観察3銘柄の平均騰落率は-1.26%で、日経平均を0.34pt下回りました。ただ、豊田合成は上昇、池田泉州ホールディングスとナカニシは下落と、同じ「初動観察銘柄」でも結果は分かれています。
今日は、豊田合成を少し詳しく見てみましょう。
朝の豊田合成は、出来高が通常の2.3倍に増え、Stage1に入っていた一方、RSIは9と低い水準でした。RSIは最近の値動きの強弱を見る目安で、朝は「売られてきた株価に変化が出るのか」と「増えた出来高が続くのか」を観察していました。
夕方に確認すると、豊田合成は+0.28%。日経平均を1.20pt上回りました。中型株(TOPIX Mid400)全体も-0.45%だったため、市場規模で比べても相対的にしっかりした値動きです。
出来高は265万8,200株で、前日の252万3,000株を上回りました。終値1,074円は日中値幅の68.3%にあたり、「中立」の位置で取引を終えています。
さらに所属する自動車・輸送機は-0.28%でした。つまり今日は、市場全体、中型株、自動車・輸送機がいずれも下落するなか、豊田合成はプラスで終え、朝に見ていた高い出来高も続いたことが確認できました。
ただし、これは今後の上昇を意味するものではありません。朝の初動シグナルはあくまで「変化を観察するきっかけ」。その後の価格と出来高を実際のデータで確かめることが大切です。
📚 今日の相場から学べること
今日のテーマは、「市場全体が弱い日に、個別の悪材料が出たらどう見る?」です。
今日の市場メモでは、ビールや発泡酒などの出荷価格をめぐる価格カルテルの疑いから、公正取引委員会が大手ビール4社への強制調査に入ったことが伝えられました。市場全体が利益確定売りに押されるなか、サッポロやアサヒなどビール大手の株価も下落しています。
初心者の方にとって難しいのは、ここで「株価が下がったのは市場全体のせい? それとも会社固有の材料のせい?」という疑問が出てくることです。
株価には、市場全体の地合いと、その会社や業界だけに関係する材料が同時に影響することがあります。
今回のような規制・ガバナンスに関わるニュースでは、一般論として、調査が始まったという事実だけで将来の業績への影響まで確定したわけではありません。それでも市場では、「今後どんな影響が出るのか分からない」という不確実性そのものが意識される場合があります。
だからこそ、悪材料を見たときにニュースの見出しだけで判断するのではなく、「何が確認された事実なのか」「まだ分からないことは何か」「市場全体と比べても、その銘柄だけ弱いのか」を分けて考えることが大切です。
今日のように市場全体も下落している日は、個別株の下落だけを見ても、どこまでが市場要因で、どこまでが個別材料への反応なのかは判断しにくくなります。
ニュースを読んだら、次に株価を見る。そして市場全体とも比べる。
「悪材料が出た=売る」とすぐ結論を出すのではなく、事実・不確実性・実際の株価反応を分けて確認する。
これが、企業固有の悪材料が出たときに繰り返し使える相場の見方です。
🌸 今日の観察ポイント
□ 市場全体
→ 値下がりが広がり日経平均も安値圏で終了
□ 注目業界
→ 電力・ガスと食品では強さの中身に違い
□ 朝J-SCFI
→ 慎重観察のなか3セクターはTOPIXを上回る
□ 観察銘柄
→ 豊田合成は市場下落の中でもプラスを維持
□ 今日の学び
→ 個別悪材料は市場全体と分けて確認する
⚠️ 注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
投資判断はご自身でお願いいたします。
企業の最新情報は、必ず公式IR資料等をご確認ください。
🌷 おわりに
相場が大きく動いた日ほど、指数だけでなく、その中で何が起きていたのかを分けて見ることが大切です。
朝に考え、夕方に実際の数字で確かめる。この積み重ねを、J-SCFIと一緒に少しずつ続けていきましょう。

