J-SCFIと一緒に今日の相場をやさしく振り返ろう
🌷 このブログについて
このブログでは、朝のJ-SCFIで考えた「今日はどこを観察する?」を、大引け後のデータでもう一度確かめます。予想の当たり外れだけを見るのではなく、ニュースや為替、業界の動きが実際の株価にどう表れたのかを振り返りながら、少しずつ相場を見る力を育てていきます。
🌆 今日の日本株はこんな一日でした
今日は朝から売りが優勢となり、日経平均は一時大きく下げました。後場も下げ幅を広げる場面がありましたが、14時半過ぎを境に引けへ向けて持ち直す動きも見られました。配当の権利落ち日という特殊な条件も重なり、表面の下落率だけでは一日の様子を判断しにくい相場でした。
📊 今日の市場結果

| 項目 | 詳細結果 |
|---|---|
| 日経平均株価 | -0.60% |
| 値上がり銘柄数 | 540銘柄(17.9%) |
| 値下がり銘柄数 | 2,340銘柄(77.4%) |
| 変わらず銘柄数 | 143銘柄(4.7%) |
| 売買代金 | 7.57兆円 |
| ドル円(日中推移) | 157.41円 → 157.34円(-0.07円) |
日経平均は-0.60%でしたが、市場の中身を見ると慎重さはそれ以上に広がっていました。TOPIXは-1.72%で、大型株-1.68%、中型株-1.82%、小型株-1.80%。値上がり銘柄比率も大型23.2%、中型21.9%、小型18.1%にとどまりました。今日は「日経平均が少し下がった日」だけでは捉えにくく、幅広い銘柄に下落が広がった一日だったことが分かります。
🔎 今日の「数字だけでは見えないポイント」
今日、まず確かめたいのは、**「日経平均-0.60%なら、それほど弱い一日ではなかったの?」**という点です。
ところが、値下がり銘柄は全体の77.4%。さらにTOPIXは-1.72%で、日経平均より大きく下落しました。大型・中型・小型株もすべて1%台後半の下落です。
一方、日経平均の終値位置は70.7%。これは日中の安値付近で終わったのではなく、下げたあとに安値からある程度戻して取引を終えたことを示しています。前日の終値位置0.0%とは対照的です。
つまり今日は、日経平均だけを見ると-0.60%の下落でしたが、市場の中ではそれ以上に多くの銘柄が下がっていました。
その一方で、日経平均は日中の安値からは持ち直して終了しています。
こうした日は「日経平均が何%動いたか」だけでなく、値上がり・値下がり銘柄の広がりも一緒に見ると、その日の相場をより正確に捉えやすくなります。
🌤 朝のJ-SCFIを振り返ろう
朝の相場の天気は**「にわか雨にご注意」、行動指標は【 慎重観察 】、総合評価は25点**でした。
| 朝の観察 | 夕方の結果 |
|---|---|
| 追い風:エネルギー資源 | 17位(-3.98%) |
| 中立:情報・通信・サービスその他 | 6位(-1.40%) |
| 慎重:電機・精密 | 1位(+0.20%) |
朝は米国3指数がそろって下落する一方、WTI原油高を背景にエネルギー資源を追い風として観察していました。また、ナスダックの下落を受け、電機・精密は慎重に見る構成でした。朝の記事でも、エネルギー資源が逆行高できるかを確認することが観察ポイントでした。
夕方はその想定と大きく異なり、エネルギー資源が-3.98%で17位、慎重に見ていた電機・精密が+0.20%で1位でした。
これは朝の材料が「間違っていた」と単純に片づける場面ではありません。朝に見えていた材料と、実際に市場で選ばれた業種が大きく違った日として、その差を確かめることに学びがあります。
☀️ 朝のJ-SCFIもあわせて読む
朝の記事では、米国株安やVIX、為替、原油、国内金利などから「慎重に市場の変化を見守る日」と考えていました。朝に何を材料として考え、夕方に実際の市場がどう動いたのか。両方を読むとJ-SCFIの「考える→確かめる」がより分かりやすくなります。
🔰 はじめての方へ|J-SCFIのセクター順位とは?
J-SCFIでは、日本株をTOPIX-17を基準とした17の業種に分け、朝の時点で「今日はどの業種を観察したいか」を順位にしています。
見るのは前日の騰落率だけではありません。市場平均との差、業種内でどのくらい多くの銘柄が動いているか、最近の値動きなどを組み合わせて観察しています。
ただし、順位が高ければ上がる、低ければ下がるという意味ではありません。朝に観察する場所を決め、夕方に実際の市場と比べながら学ぶための「学習用の地図」です。
なお、銀行・金融(除く銀行)・商社・卸売は長期観察セクターとして分けているため、短期の予想順位の評価には含めていません。
🌱 今日強かった業界・慎重だった業界

| 今日順位 | セクター | 今日の騰落率 | 予想順位 | 予想スコア |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 電機・精密 | +0.20% | 14位 | -1.777 |
| 2位 | 小売 | -0.47% | 7位 | -0.549 |
| 3位 | 機械 | -0.82% | 12位 | -0.811 |
| 4位 | 食品 | -0.95% | 8位 | -0.577 |
| 5位 | 素材・化学 | -1.39% | 9位 | -0.600 |
| 6位 | 情報・通信・サービスその他 | -1.40% | 2位 | +0.143 |
| 7位 | 鉄鋼・非鉄 | -1.83% | 10位 | -0.638 |
| 8位 | 医薬品 | -1.93% | 11位 | -0.740 |
| 9位 | 建設・資材 | -2.34% | 5位 | -0.314 |
| 10位 | 不動産 | -2.69% | 6位 | -0.395 |
今日は17業種のうち、プラスだったのは電機・精密の+0.20%だけでした。
では、「一部の銘柄だけが指数を押し上げた」のでしょうか。
電機・精密では262銘柄中120銘柄が上昇し、値上がり銘柄の割合は市場全体より18.8pt高くなりました。セクター指数もTOPIXを+1.92pt上回り、業界の真ん中あたりの銘柄で見ても市場を+0.65pt上回っています。つまり、一部の大型銘柄だけではなく、業界内にも相対的な強さがある程度広がっていたことが確認できます。
しかも電機・精密のTOPIX差は、5日平均+1.16pt、10日平均+0.42pt。今日だけ突然市場を上回ったわけではなく、最近の時間軸でも相対的な強さが確認されています。
反対に、朝の追い風だったエネルギー資源は-3.98%で17位。14銘柄中上昇は2銘柄にとどまり、TOPIXを-2.26pt下回りました。さらに5日平均でもTOPIX差は-0.99pt、10日平均では-0.55ptです。
朝の原油高という材料だけを見るのではなく、夕方には実際の価格、業界内への広がり、最近の時間軸まで重ねて確認する。今日はその大切さがよく表れました。
🔍 朝の観察銘柄はどう動いた?
| コード | 銘柄名 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 騰落率 | 日経平均差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7381 | CCIグループ | ¥1,373 | ¥1,404 | ¥1,346 | ¥1,367 | -3.59% | -2.99% |
| 7380 | 十六フィナンシャルグループ | ¥2,820 | ¥2,864 | ¥2,773 | ¥2,821 | -1.91% | -1.31% |
| 観察銘柄平均 | ― | ― | ― | ― | ― | -2.75% | -2.15% |
今日は2銘柄とも下落し、平均は-2.75%。日経平均を平均2.15pt下回りました。ただし2銘柄はいずれも**小型株(TOPIX Small)**で、所属する銀行セクターも-3.39%と大きく下落しています。小型株全体も-1.80%で、値上がり銘柄比率は18.1%でした。
ここでは、朝に出来高の変化を観察していたCCIグループを詳しく見てみましょう。
朝は、出来高が平均の2.1倍に増え、MACDも陽転していたことから、「増えた出来高が継続するか」を観察していました。MACD陽転は、値動きの流れに変化が出始めているかを見る材料であって、株価上昇を保証するものではありません。
夕方の結果は-3.59%。日経平均を2.99pt下回りました。しかし、今日は日経平均だけとの比較では不十分です。CCIグループが属する銀行セクターは-3.39%で、79銘柄中上昇したのは13銘柄。業界全体に下落が広がっていました。
出来高は前営業日の885,100株から773,100株へ減少しました。朝に確認したかった「出来高の増加がそのまま積み上がるか」という点では、前営業日の水準を上回る動きは確認できませんでした。一方、9月25日の558,900株などと比べれば、売買そのものが急に細ったわけでもありません。
CCIグループは**小型株(TOPIX Small)**で日経225非採用、終値位置は36.2%で「中立」です。
つまり今日は、朝に見えていた出来高の変化だけでは株価の方向は決まらず、所属する銀行セクター全体が大きく下落するなかで、CCIグループも市場平均以上に下落したことが確認できました。
初動シグナルを見るときも、「シグナルが出た→上がる」と考えるのではなく、夕方に価格、出来高、業界、市場規模まで確かめることが大切です。
📚 今日の相場から学べること
「日経平均が下がった。でも、その全部を同じ“下落”として見ていいの?」
今日の日経平均は**-0.60%**でした。
数字だけを見ると、「今日は日本株が少し下がった日」と考えてしまいそうです。
しかし今日は、いつもの下落日とは少し違う条件がありました。9月期決算企業の中間配当の権利落ち日だったことです。
配当には「権利付き最終日」と「権利落ち日」があります。
権利付き最終日まで株を保有して配当を受け取る権利が確定すると、その翌営業日の権利落ち日には、新しく株を買っても今回の配当を受け取れません。そのため理論上は、受け取れなくなった配当分だけ株価が低くなる方向に調整されます。
ここで大切なのは、権利落ちによる価格調整と、企業価値への評価が悪化して株価が下がることは、同じ意味ではないということです。
今日の市場資料では、日経平均に対する配当落ちの影響は約383円分と試算されています。一方、実際の日経平均の下落幅は約396円でした。
単純に差を見れば、およそ13円です。
つまり日経平均だけを見れば、表面上は約396円下がっていても、その大部分は配当権利落ちによる指数上の調整として説明できる、という見方ができます。
ただし、ここで「だから今日は市場がほとんど下がっていなかった」と結論づけるのも注意が必要です。
なぜなら、市場の中身を見ると、値下がり銘柄は2,340銘柄、全体の77.4%。TOPIXも-1.72%で、大型・中型・小型株もそろって下落していました。
つまり今日は、
日経平均の下落幅には配当落ちという機械的な要素が大きく含まれていた。
その一方で、
市場全体では実際に多くの銘柄が下落していた。
この2つを同時に見る必要があります。
これが、配当落ち日に指数を見るときの大切なポイントです。
「日経平均が何円下がったか」だけではなく、そのうち配当落ち分はどの程度なのか。そしてTOPIXや値上がり・値下がり銘柄数を見ると、市場の中身はどうだったのか。
この順番で確認すると、指数の見た目だけに引っ張られにくくなります。
今日のような権利落ち日を次に迎えたときは、まず「下落幅=そのまま市場心理の悪化なのか?」と一度立ち止まり、配当落ち分と市場の広がりを分けて見ることを思い出してみましょう。
🌸 今日の観察ポイント
□ 市場全体
→ 値下がり77.4%、幅広い銘柄に下落が拡大
□ 注目業界
→ 電機・精密は市場全体に対し相対的な強さ
□ 朝J-SCFI
→ 朝と夕方でセクターの強弱が大きく変化
□ 観察銘柄
→ 2銘柄とも下落し、銀行全体の弱さも確認
□ 今日の学び
→ 配当落ち分と市場の実際の弱さを分けて見る
⚠️ 注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
投資判断はご自身でお願いいたします。
企業の最新情報は、必ず公式IR資料等をご確認ください。
🌷 おわりに
指数の数字だけでは、その日の相場を読み切れないことがあります。朝に材料を考え、夕方には市場の中身まで確かめる。その繰り返しを通して、数字の背景を一つずつ読み解く力をJ-SCFIと一緒に育てていきましょう。

