J-SCFIと一緒に今日の相場をやさしく振り返ろう
🌷 このブログについて
朝のJ-SCFIでは、その日に「どこを見ておきたいか」を考え、夕方には実際の値動きと照らし合わせます。予想が当たったかだけではなく、「なぜ指数と自分の持ち株の印象が違ったの?」という疑問を数字から確かめ、少しずつ相場を見る力につなげていくブログです。
🌆 今日の日本株はこんな一日でした
前場は半導体関連の主力株が相場を押し上げ、日経平均は一時1,600円を超える上昇となりました。一方、TOPIXはマイナス圏で推移する時間も長く、日経平均ほど市場全体が強かったわけではありません。後場も半導体・AI関連がけん引し、日経平均は前日比2,203円高まで上げ幅を広げました。
📊 今日の市場結果

| 項目 | 詳細結果 |
|---|---|
| 日経平均株価 | +3.30% |
| 値上がり銘柄数 | 1,303銘柄(42.8%) |
| 値下がり銘柄数 | 1,520銘柄(50.0%) |
| 変わらず銘柄数 | 218銘柄(7.2%) |
| 売買代金 | 8.93兆円 |
| ドル円(日中推移) | 157.42円 → 158.31円 |
日経平均は+3.30%と大きく上昇しましたが、値下がり銘柄数は値上がり銘柄数を上回りました。TOPIXも+0.57%にとどまり、日経平均との上昇率には大きな差があります。
売買代金は8.93兆円で「通常〜やや活発な取引エネルギー」でした。日経平均の上昇幅に対して売買代金との間に差が見られるため、指数だけでなく市場全体の広がりも確認したい一日です。
🔎 今日の「数字だけでは見えないポイント」
今日いちばん確かめたいのは、**「日経平均が+3.30%も上がったのに、なぜ値下がり銘柄のほうが多かったの?」**という点です。
まず市場全体を見ると、値上がりは1,303銘柄だったのに対し、値下がりは1,520銘柄。さらにTOPIXは+0.57%でした。つまり、日経平均の大幅高をそのまま「日本株全体が大きく上昇した」と受け取ると、実際の市場とは少し違った景色になります。
その違いをさらに分かりやすくしているのが、日経平均への寄与度です。
アドバンテストは日経平均を約809円、東京エレクトロンは約385円、ソフトバンクグループは約218円押し上げました。この3銘柄だけで約1,411円分になります。
一方、規模別では大型株+0.58%、中型株+0.58%、小型株+0.43%と、いずれも日経平均の+3.30%とは大きな差がありました。
ここまで見ると、今日の疑問にはかなりはっきり答えられます。
今日は日本株全体が+3.30%の勢いで上昇したのではなく、半導体・AI関連など日経平均への影響が大きい一部の銘柄が、指数を強く押し上げた一日でした。
日経平均が大きく上がった日に「自分が見ている銘柄はそれほど上がっていない」と感じても、不思議ではありません。今日のような日は、指数の上昇率だけでなく、値上がり銘柄数やTOPIXも一緒に見ることで、市場の本当の広がりが見えやすくなります。
🌤 朝のJ-SCFIを振り返ろう
朝の市場コンディションは**「にわか雨にご注意」、行動指標は【慎重観察】**でした。
朝は全面高を前提にせず、強い業種と弱い業種が分かれる可能性を意識していました。夕方の結果と照らし合わせてみましょう。
| 朝の観察 | 夕方の結果 |
|---|---|
| 追い風:機械 | 3位(+0.93%) |
| 中立:情報・通信・サービスその他 | 4位(+0.85%) |
| 慎重:医薬品 | 12位(-0.86%) |
機械は3位、情報・通信・サービスその他は4位となり、ともにプラスでした。一方、慎重に見ていた医薬品は-0.86%で12位となりました。
そして今日の市場全体を見ると、値上がり42.8%に対して値下がり50.0%。日経平均の大幅高とは対照的に、朝に考えていた「市場全体が一斉に上がるというより、強弱が分かれる」という見方を確認できる一日になりました。
☀️ 朝のJ-SCFIもあわせて読む
夕方の結果だけを見るよりも、朝に「今日はどこを観察しよう」と考えてから振り返ることで、ニュースと株価のつながりが見えやすくなります。
朝と夕方をセットにして、「予想する → 実際の値動きを見る → 違いを考える」という流れを少しずつ積み重ねていきましょう。
🔰 はじめての方へ|J-SCFIのセクター順位とは?
J-SCFIのセクター順位は、「今日上がる業界ランキング」ではありません。
為替や海外市場など朝までに確認できた材料をもとに、その日にどの業界を優先して観察するかを整理した「観察順位」です。
そのため、予想1位が必ず実際の1位になるわけではありません。
大切なのは順位そのものより、**「朝に考えた環境に対して、実際の市場ではどこに資金が向かったのか」**を夕方に確かめることです。
🌱 今日強かった業界・慎重だった業界

| 今日順位 | セクター | 今日の騰落率 | 予想順位 | 予想スコア |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 電機・精密 | +3.68% | 3位 | +0.405 |
| 2位 | 鉄鋼・非鉄 | +1.52% | 4位 | +0.302 |
| 3位 | 機械 | +0.93% | 1位 | +0.698 |
| 4位 | 情報・通信・サービスその他 | +0.85% | 2位 | +0.408 |
| 5位 | 素材・化学 | +0.68% | 5位 | +0.170 |
| 6位 | 小売 | +0.45% | 12位 | -0.630 |
| 7位 | 建設・資材 | +0.25% | 6位 | +0.108 |
| 8位 | 自動車・輸送機 | +0.03% | 10位 | -0.430 |
| 9位 | 食品 | -0.02% | 13位 | -0.708 |
| 10位 | 商社・卸売 | -0.33% | 長期観察 | ― |
今日もっとも目立ったのは、**電機・精密の+3.68%**です。
しかも今回は指数だけが上昇したわけではありません。261銘柄中182銘柄が値上がりし、業界内の上昇の広がりも市場平均を27.6ポイント上回りました。典型的な銘柄の動きを見る中央値でも市場を+0.91ポイント上回っており、電機・精密では一部の大型株だけでなく、比較的広い範囲に強さが見られました。
一方、2位の鉄鋼・非鉄は+1.52%でしたが、値上がりは68銘柄中20銘柄。セクター指数が上昇していても、業界全体が同じ方向だったわけではありません。
「セクターが上がった」だけで終わらず、その中で何銘柄くらい上がったのかを見る。 今日の電機・精密と鉄鋼・非鉄は、その違いが分かりやすく表れた組み合わせでした。
🔍 朝の観察銘柄はどう動いた?
| コード | 銘柄名 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 騰落率 | 日経平均差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4819 | デジタルガレージ | ¥2,462 | ¥2,478 | ¥2,379 | ¥2,421 | -1.78% | -5.08pt |
| 7180 | 九州フィナンシャルグループ | ¥1,751 | ¥1,758.5 | ¥1,675.5 | ¥1,717.5 | -2.69% | -5.99pt |
| 5013 | ユシロ | ¥3,110 | ¥3,165 | ¥3,095 | ¥3,150 | +0.47% | -2.83pt |
| 観察銘柄平均 | ― | ― | ― | ― | ― | -1.33% | -4.63pt |
3銘柄の平均騰落率は-1.33%。日経平均との差は平均-4.63ポイントとなりました。今日の日経平均の大幅高と、個別株の実感が大きく異なったことが、観察銘柄からも分かります。
ここでは、九州フィナンシャルグループをもう少し詳しく見てみましょう。
朝は出来高が通常より増えていたことやMACDの変化から、初動を観察する銘柄として抽出されていました。しかし今日は-2.69%。中型株(TOPIX Mid400)が+0.58%だったのに対して下落し、所属する銀行セクターも-2.44%で17位でした。終値位置は50.6%と日中値幅のほぼ中央です。
出来高にも変化があります。前日の約256万株に対して今日は約155万株へ減少しました。朝に確認していた「出来高が高い状態を維持できるか」という観察ポイントに対して、今日は継続が確認できなかったことになります。
ここから確認できるのは、出来高増加やMACDの変化は、その後の上昇を約束するものではないということです。朝のシグナルは「買いシグナル」ではなく、その後どうなったかを確かめるための観察材料。今日の九州フィナンシャルグループは、その意味を分かりやすく示す一例になりました。
📚 今日の相場から学べること
今日の相場から覚えておきたいのは、「日経平均が大きく上がった=日本株全体が同じように強い」とは限らないということです。
日経平均は225銘柄で構成されていますが、すべての銘柄が指数に同じ影響を与えるわけではありません。株価水準の高い銘柄の値動きが指数に大きく反映されやすいため、一部の銘柄が急上昇すると、市場全体の印象以上に日経平均が大きく動くことがあります。
今日はまさに、その違いが見えやすい一日でした。日経平均は+3.30%でしたが、TOPIXは+0.57%。さらに値上がり銘柄より値下がり銘柄のほうが多い状態でした。その一方で、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループの3銘柄だけで、日経平均を約1,411円押し上げています。
ただし、これは「日経平均が役に立たない」という意味ではありません。日経平均は日本を代表する株価指数の一つであり、市場を見る大切な指標です。重要なのは、一つの指数だけで市場全体を判断しないことです。
日経平均が大きく動いたときほど、「TOPIXはどうだった?」「値上がり銘柄はどのくらい?」「どの銘柄が指数を押し上げた?」と一つずつ確認すると、数字の裏側が見えてきます。
次に日経平均が大きく上昇・下落したときは、まず指数の動きと市場の広がりが同じ方向を向いているかを確認してみましょう。
🌸 今日の観察ポイント
□ 市場全体
→ 日経+3.30%でも値下がり銘柄が半数
□ 注目業界
→ 電機・精密は業界内にも上昇が広がった
□ 朝J-SCFI
→ 機械3位、慎重の医薬品は12位で下落
□ 観察銘柄
→ 3銘柄平均は-1.33%、指数と大きな差
□ 今日の学び
→ 大幅高の日ほど指数の「中身」も確認する
⚠️ 注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
投資判断はご自身でお願いいたします。
企業の最新情報は、必ず公式IR資料等をご確認ください。
🌷 おわりに
日経平均が大きく上がった日にも、数字を一つずつ見ていくと違う景色が見えてきます。朝に「どこを見る?」と考え、夕方に「実際はどうだった?」と確かめる。その積み重ねで、ニュースや指数に振り回されず相場を見る視点を育てていきましょう。

