J-SCFIと一緒に今日の相場をやさしく振り返ろう
🌷 このブログについて
このブログでは、投資初心者の方にも分かりやすいように、毎日の日本株を「ニュース・株価・投資の考え方」の3つの視点から振り返ります。
朝のJ-SCFIで予想した市場の動きと、夕方の実際の結果を比べながら、少しずつ相場を見る力を身につけていきましょう。
今日のテーマは、「日経平均はほぼ横ばい。それなのに、値上がりした銘柄は約66%?」 です。
🌆 今日の日本株はこんな一日でした
2026年10月9日(金) 大引け
日経平均株価
-0.02%
69,030円92銭
TOPIX
+0.33%
日経平均と異なる動き
今日の日本株は、朝と夕方で印象が大きく変わる一日でした。
前場は、前日の米国市場で半導体・AI関連株が下落した流れを受け、売りが先行しました。日経平均は一時800円ほど下げる場面もありました。
ところが、後場になると様子が変わります。
押し目買いや半導体関連株の一角で持ち直しが見られ、日経平均は下げ幅を急速に縮小。最終的には前日比11円19銭安、-0.02% で取引を終えました。
朝の大きな下落を見ていた方にとっては、意外な終わり方だったかもしれません。
そして、もう一つ注目したい数字があります。
値上がり銘柄は1,999銘柄。全体の65.9%でした。
日経平均はわずかに下落しましたが、市場全体では値上がりした銘柄のほうが多かったのです。
今日は、この違いを読み解くことが大切な一日でした。
📊 今日の市場結果

| 項目 | 結果 | 今日の見方 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | -0.02% | 大幅安から下げ幅を縮小 |
| TOPIX | +0.33% | 日経平均とは対照的に上昇 |
| 値上がり銘柄数 | 1,999銘柄 | 全体の65.9% |
| 値下がり銘柄数 | 833銘柄 | 全体の27.4% |
| 変わらず | 203銘柄 | 全体の6.7% |
| 売買代金 | 8.05兆円 | 通常〜やや活発な取引 |
| ドル円 | 158.22円 | 朝から0.39円、やや円安方向 |
📏 会社の規模別に見ると?
| 市場規模 | 騰落率 | 値上がり銘柄比率 |
|---|---|---|
| 大型株(TOPIX100) | +0.20% | 62.6% |
| 中型株(TOPIX Mid400) | +0.51% | 72.7% |
| 小型株(TOPIX Small) | +0.97% | 80.6% |
今日は大型株よりも、中型株・小型株のほうがしっかり上昇していました。
特に小型株は約8割が値上がりしています。
日経平均だけを見て「今日の日本株は弱かった」と判断すると、こうした動きを見落としてしまいそうですね。
🔎 今日の「数字だけでは見えないポイント」
日経平均が下がっても、多くの銘柄は上がっていた
今日の特徴を理解するために、日経平均への寄与度を見てみましょう。
「寄与度」とは、ある銘柄の値動きが日経平均を何円押し上げた、あるいは押し下げたかを示す数字です。
| 日経平均への影響が大きかった銘柄 | 寄与度 |
|---|---|
| ファーストリテイリング | -244.33円 |
| ソフトバンクグループ | -191.75円 |
| アドバンテスト | +146.71円 |
| 東京エレクトロン | +128.94円 |
ファーストリテイリングとソフトバンクグループの2社だけで、日経平均を合計約436円押し下げる計算です。
一方で、アドバンテストや東京エレクトロンは上昇し、指数を押し上げました。
つまり今日は、一部の値がさ株の下落が日経平均を重くする一方で、多くの銘柄には買いが広がっていたと考えられます。
ここで覚えておきたいのは、日経平均とTOPIXでは指数の計算方法が異なるということです。
日経平均は株価の高い銘柄の影響を受けやすく、TOPIXは時価総額を基準に計算されます。
だからこそ、両方を見ると市場の違う表情が分かるのですね。
さらに、日経平均の終値位置は88.7%。これは、その日の安値から高値までの値幅のうち、終値が高値寄りに位置していたことを示します。
前日の終値位置は0.0%でした。
昨日は安値で引け、今日は高値に近い位置まで戻して終了。
この変化も、今日の相場を理解する手がかりになりそうです。
🌤 朝のJ-SCFIを振り返ろう
今朝のJ-SCFIは、「しっかり雨模様」。
行動指標は 【 様子見中心 】 でした。
前日の米国市場ではナスダックが-1.25%。半導体関連株への警戒に加え、為替も朝の時点ではやや円高方向に動いていたため、日本株の出足には慎重な見方をしていました。
実際、日経平均は一時800円ほど下落しました。
ただし、後場には大きく持ち直し、TOPIXや中小型株は上昇して取引を終えています。
朝の慎重な見方には合っていた部分がある一方、市場全体に買いが広がったことや、電機・精密の回復は十分に捉えられませんでした。
65点 / 100点
総合評価
しっかり雨模様朝の予想
| 採点項目 | 評価 |
|---|---|
| 市場の方向判定 | ○ |
| 強いセクターの予想 | ○ |
| 慎重セクターの予想 | ✕ |
| 観察銘柄 | ◎ |
朝の注目3セクターはどうなった?
| 朝の見方 | セクター | 今日順位 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 🌤 追い風 | 電力・ガス | 4位 | +0.95% |
| ☁️ 中立 | エネルギー資源 | 9位 | +0.48% |
| ☂️ 慎重 | 電機・精密 | 5位 | +0.80% |
追い風と予想した電力・ガスは4位。17セクターの中では上位に入りました。
一方、慎重に見ていた電機・精密は5位まで上昇。朝の想定とは違う結果になりました。
朝の3セクターの平均騰落率は**+0.74%**です。
特に注目したいのは、電機・精密の動きです。
米国半導体株の下落を警戒していましたが、東京市場では後場に持ち直す銘柄もありました。
朝の材料が、その日の終値まで同じ方向に働くとは限らない。
今日は、そのことを改めて確認できる一日でした。
☀️ 朝のJ-SCFIもあわせて読む
今朝の記事では、米国市場の動向や為替をもとに、電力・ガスへの追い風と電機・精密への慎重な見方を紹介しました。
夕方の結果と比べると、予想が合っていた部分も、想定と違った部分も見えてきます。
朝の記事と夕方の記事を続けて読むと、ニュースから考えた予想が、実際の株価とどうつながったのかを確認できます。
🔰 はじめての方へ|J-SCFIのセクター順位とは?
J-SCFIでは、日本株を17のセクター(業種グループ)に分けて観察しています。
たとえば「食品」「電力・ガス」「電機・精密」などです。
ここで大切なのは、朝の順位と夕方の順位は、意味が違うということです。
- 予想順位:朝のニュースや市場データから、J-SCFIが相対的な強さを予想した順位
- 今日順位:取引終了後、実際のセクター騰落率をもとに並べた順位
- 予想スコア:朝の時点で各セクターの相対的な強さを数値化したもの
予想順位が1位だからといって、その業種の株価が必ず上がるという意味ではありません。
また、J-SCFIでは「銀行」「金融(除く銀行)」「商社・卸売」の3セクターを長期観察として分けています。これらは短期予想の成否には含めず、長期的な資金の動きを確認する対象です。
🌱 今日強かった業界・慎重だった業界

| 今日順位 | セクター | 今日の騰落率 | 予想順位 | 予想スコア |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 食品 | +2.04% | 5位 | +0.088 |
| 2位 | 運輸・物流 | +1.11% | 4位 | +0.171 |
| 3位 | 情報・通信・サービスその他 | +0.96% | 3位 | +0.770 |
| 4位 | 電力・ガス | +0.95% | 1位 | +1.109 |
| 5位 | 電機・精密 | +0.80% | 14位 | -1.670 |
| 6位 | 不動産 | +0.78% | 8位 | +0.009 |
| 7位 | 金融(除く銀行) | +0.64% | 長期観察 | ― |
| 8位 | 機械 | +0.62% | 13位 | -1.613 |
| 9位 | エネルギー資源 | +0.48% | 2位 | +0.802 |
| 10位 | 商社・卸売 | +0.37% | 長期観察 | ― |
| 11位 | 自動車・輸送機 | +0.33% | 9位 | -0.234 |
| 12位 | 素材・化学 | +0.31% | 12位 | -0.976 |
| 13位 | 建設・資材 | -0.02% | 7位 | +0.075 |
| 14位 | 医薬品 | -0.20% | 6位 | +0.078 |
| 15位 | 小売 | -0.42% | 10位 | -0.327 |
| 16位 | 鉄鋼・非鉄 | -0.94% | 11位 | -0.876 |
| 17位 | 銀行 | -1.47% | 長期観察 | ― |
🥇 食品が1位。でも、電力・ガスにも注目したい理由
今日の1位は食品セクターで、+2.04%。
TOPIXの+0.33%を1.71ポイント上回りました。
食品セクターでは131銘柄中95銘柄が値上がりしています。特定の1社だけではなく、業界内の多くの銘柄が上昇していたことが分かります。
一方、朝のJ-SCFIが追い風と予想した電力・ガスにも、興味深い数字がありました。
電力・ガスの騰落率
+0.95%
17セクター中4位
値上がり銘柄
23 / 26社
約88%が上昇
電力・ガスは、値上がりした銘柄の割合が市場平均を23.1ポイント上回りました。
前日の同じ指標は市場平均を7.4ポイント下回っていたため、業界内での上昇の広がりが大きく変化したことになります。
ただし、終値位置は15.0%。セクター指数は日中の高値から押し戻され、安値寄りで引けています。
ここが今日の面白いところです。
「多くの銘柄が上がったこと」と「高値に近い位置で取引を終えたこと」は、同じではありません。
上昇銘柄の数だけでなく、取引終了時の位置も一緒に見ると、業界の動きがより立体的に見えてきます。
☂️ 銀行は長期観察として確認
銀行セクターは-1.47%で17位。
79銘柄中、値上がりは2銘柄でした。
今日は銀行セクターの弱さが目立ちましたが、J-SCFIでは長期観察の対象です。短期予想の失敗として採点するのではなく、今後の資金の動きとあわせて確認していきます。
🔍 朝の観察銘柄はどう動いた?
朝のブログでは、初動シグナルとして2銘柄を紹介しました。
結果を見てみましょう。
| コード | 銘柄名・規模区分 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 騰落率 | 日経平均差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2875 | 東洋水産(中型株・TOPIX Mid400) | ¥10,185 | ¥10,230 | ¥10,050 | ¥10,150 | +0.84% | +0.86pt |
| 9369 | キユーソー流通システム(小型株・TOPIX Small) | ¥2,954 | ¥3,020 | ¥2,954 | ¥3,015 | +1.07% | +1.09pt |
朝の観察銘柄・2銘柄平均
+0.96%
日経平均を平均+0.98ポイント上回る結果
2銘柄ともプラスで取引を終えました。
ただし、上昇率だけでは見えない違いもあります。
① 東洋水産(2875)|上昇したけれど、出来高は?
東洋水産は食品セクターに属する**中型株(TOPIX Mid400)**です。日経平均225銘柄には採用されていません。
終値は10,150円で、前日比+0.84%。
食品セクター全体の+2.04%と比べると、上昇率は控えめでした。
また、今日の出来高は378,500株。前日の681,600株から減少しています。
朝は出来高の変化に注目していましたが、今日の売買は前日ほど活発ではありませんでした。
終値位置は55.6%(中立)。日中の値幅のほぼ中間付近で取引を終えています。
つまり、株価は上昇したものの、出来高の拡大が続いたわけではありません。
株価が上がったかどうかに加えて、売買の活発さが続いているか。
次回以降も観察したいポイントです。
② キユーソー流通システム(9369)|高値に近い位置で終了
キユーソー流通システムは運輸・物流セクターに属する**小型株(TOPIX Small)**です。こちらも日経平均225銘柄には採用されていません。
終値は3,015円で、前日比+1.07%。
運輸・物流セクターの+1.11%と、ほぼ同じ上昇率でした。
注目したいのは、終値位置です。
今日の終値位置は92.4%(高値圏)。
安値2,954円、高値3,020円に対し、終値3,015円と、高値に近いところで取引を終えています。
一方、出来高は38,200株で、前日の52,700株を下回りました。
ここから分かるのは、高値圏で引けたからといって、必ずしも出来高まで増えているわけではないということです。
東洋水産とキユーソー流通システムは、どちらも上昇しました。
それでも、終値位置には違いがありました。
朝の初動シグナルを振り返るときは、上昇率・出来高・終値位置を組み合わせて確認することが大切ですね。
📚 今日の相場から学べること
「最高益なのに株価が下落?」好決算と株価の意外な関係
今日の学びは、ファーストリテイリング(9983)の決算と株価の動きです。
前日に発表された決算では、純利益が5,000億円を超える歴史的な最高益となりました。
「そんなに良い決算なら、翌日の株価も上がりそう」
そう感じる方も多いかもしれません。
ところが、今日の株価は**-4.04%**。日経平均を244.33円押し下げる、大きな下落となりました。
なぜ、好決算でも株価が下がるのでしょうか。
① 株価は「過去の成績」だけで決まらない
決算発表は、会社がどれだけ売上や利益を上げたかを確認する大切な機会です。
ただし、株式市場では、それだけを見ているわけではありません。
投資家は、発表前から「今回の決算は良さそうだ」と期待して株を買っている場合があります。
つまり、良い決算が出ることを、株価がすでにある程度織り込んでいる可能性があるのです。
② 「良い決算」と「期待を上回る決算」は違う
たとえば、こんな場面を想像してみてください。
ある会社の決算を待つ投資家たち
「今年は過去最高益になりそうだね」
「もっと良い数字が出るかもしれない」
そして、実際に過去最高益を発表。
「すごい決算だけど、期待していたほどではなかったかな……」
このように、会社の業績が良くても、市場がそれ以上の数字を期待していれば、株価は下落することがあります。
今回のファーストリテイリングについても、市場予想をわずかに下回った点や、好材料がすでに意識されていたことが売りの背景として挙げられています。
ただし、実際の株価の動きを一つの理由だけで説明することはできません。
③ 「材料出尽くし」とは?
投資ニュースでよく見かける「材料出尽くし」という言葉。
これは、期待されていたニュースが実際に発表されたことで、それまで買っていた投資家が利益確定などの売りに動きやすくなる状況を指します。
良いニュースが出たから必ず株価が上がる、というわけではないのですね。
今日の事例から学びたいのは、次の考え方です。
決算を見るときは「業績が良いか」だけでなく、「市場はどのくらい期待していたのか」も考えてみる。
この視点が加わると、ニュースと株価のつながりを、もう一段深く理解できるようになります。
🌸 今日の観察ポイント
今日は、日経平均がほぼ横ばいでも、実際には多くの銘柄が上昇するという、興味深い一日でした。
週明け以降は、次の点を確認してみましょう。
- 市場全体:TOPIXや中小型株の強さは続くでしょうか。
- 業界の広がり:食品や電力・ガスでは、値上がり銘柄の多さが維持されるでしょうか。
- 朝の観察銘柄:東洋水産とキユーソー流通システムは、出来高と終値位置にどんな変化が出るでしょうか。
- 決算への反応:好決算を発表した企業の株価は、市場の期待とどう関係しているでしょうか。
一日の上昇や下落だけで結論を出さず、少しずつ変化を追っていきたいですね。
⚠️ 注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
投資判断はご自身でお願いいたします。
企業の最新情報は、必ず公式IR資料等をご確認ください。
🌷 おわりに
今日の日経平均は-0.02%。
この数字だけを見ると、「ほとんど動かなかった一日」に感じられるかもしれません。
でも、実際には朝に大きく下落し、午後に持ち直し、約66%の銘柄が上昇していました。
さらに、食品セクターの強さ、電力・ガスの上昇の広がり、そして好決算でも下落したファーストリテイリング。
今日も、ニュースと株価の関係を考える材料がたくさんありました。
大切なのは、株価が上がったか下がったかだけではなく、「なぜそうなったのだろう?」と一つずつ考えてみること。
その小さな積み重ねが、相場を見る力につながっていきます。
今週もお疲れさまでした。週末は少しゆっくりしながら、また来週、一緒に日本株を学んでいきましょう。🌷

